こんにちは。研究員の鈴木みくです。

横浜こども専門学校の学生さんたちによる、日常芋飯事を使った食育プログラム、
学び編:https://ourterasu.jp/blogs/69c0098a1701
計画編:https://ourterasu.jp/blogs/c1641c9d0aec
を経て、いよいよ実践の場です!
(横浜こども専門学校はこちら:https://www.sanko.ac.jp/yokohama-child/ )

プログラムを体験していただいたのは、
横浜の馬車道・関内にあるCGKインターナショナルスクールの年少~年長クラスの子供たち。
(CGKインターナショナルスクールはこちら:https://cgkis.com/ja/ )

未来の保育士さんを目指す専門学校の学生さんたちが、日常芋飯事を食べ比べを通して学んだ「麹のはたらき」を、子供たちにどういう風にわかりやすく伝え、体験してもらうかをこの2週間、準備してきてくれました。

子供達が「何?何が始まるの?」とわくわくしながら近づいて来てくれる様子に、緊張しつつも楽しいプログラムの始まりです!
(子供たちはみんなずっと英語で会話していました…すごい!プログラムは「これから日本語の時間を始めます!」ということで、日本語で行いました)


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まずは年少クラスから。
まずは、スーパーで売っている焼き芋をみんなで試食。
「お芋好き~」「あまーい!」とさつまいも好きな子供達は大喜びです!麹の妖精こっち.jpg 1.31 MB焼き芋をおいしく味わっているところに・・・
麹の妖精さんが現れます!
麹の妖精1.jpg 1.17 MBペープサートを使って麹の働きを表現。麹の妖精さんが焼き芋に魔法をかけてくれます!
芋麹が産生する酵素が、さつまいものでんぷんを分解して糖に変えてくれる役割を「麹の精の魔法」だなんて、可愛くわかりやすく伝えてくれました。すてきな表現ですね!

子供達も日常芋飯事を初めて食べて、芋麹との初めての出会いに驚く子、「甘い!おいしい!」と喜ぶ子、さまざまな表情を見せてくれました。
発酵や麹のはたらきについて、目にみえない化学の世界を知る入口になったかなと思います。

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年中クラスでは、「焼き芋グチパー」という手遊び歌を使って焼き芋じゃんけんからスタート!序盤から大盛り上がりです。
ぐちぱー.jpg 1.29 MBじゃんけんから麹くんが現れ、、、なんだなんだ?と子どもたちは興味津々。
みんなで、「お名前なあーに?」と聞くと、麹くんを筆頭に、でんぷんさんたちが手を繋ぎ、でんぷんを甘くするはさみ役も登場し、パネルシアターを使って、学生さんたちがいろいろな役になりきって劇をしてくれました。
でんぷん.jpg 1.38 MB子供たちも積極的に参加しながら麹のはたらきを知る体験になり、「ぶどう糖、知ってるよ」なんて発言をする物知りさんも!
こうして麹のはたらきを知ってから食べる日常芋飯事はとっても甘く感じられたようで、「おかわり!」の声がたくさんあがり、おいしくて楽しいおやつの時間になりました。

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最後は年長クラス!
来年から小学生の子どもたち、長いお話でも集中して聞くことができます。
まずは身近なお味噌づくりの話から。
「まんまるダイズみそづくり」というお味噌作りの様子を描いた絵本の読み聞かせを行いました。真剣に聞く子供たち。
絵本.jpg 418.4 KB年長さんたちは、実際にお味噌に使われる米麹を触ったり、匂いを嗅いだりして「小麦粉のにおい」「かたいねぇ」などと表現します。こめこうじ.jpg 333.26 KBお次は芋麹!初めてみる芋麹に「石??」と驚いたり戸惑ったりしつつ、米麹と芋麹の違いを五感を使って理解したところで、芋麹が使われた「日常芋飯事」を食べました。
味覚は様々で、「おいしい!」と3回もおかわりする子もいれば、甘いのが苦手で進まない子もちらほら。
正直な子供たちの反応がとってもかわいかったです。

年長クラスのプログラムはなんと素敵なプレゼント付きでした。
学生さんたちが「みそカレンダー」を手作りしてくれて、カレンダーのレシピをみながら仕込み、熟成を進めて、2023年の12月には手前味噌が完成するという未来にむけたプレゼント。
4月に小学生になってからもおうちで味噌を作れるように、という粋な計らいに子供たちも大喜びでした。
カレンダー.jpg 234.61 KB
年少さん~年長さん、それぞれの成長段階に合った内容になっていて、未来の保育士さんたちならではの工夫が盛り込まれた、すてきな食育プログラムとなりました!
子供たちの表情もキラキラしていて、「麹って、いい菌なんだよ!」「芋麹っていうものがあるんだよ!」「味噌っておうちで作れるんだね!」などなど、目に見えない発酵の世界の入り口に一歩足を踏み入れてくれたのではないかなと思いました。
今日の学びを、おうちに帰ってから子供たちの言葉で表現してくれているといいなあ、と思います。

私は日常芋飯事の開発をすすめながら、さつまいもにも麹にもたくさんの魅力を感じていいます。
未来の世代に麹の魅力を伝えていくこと、伝統的な食文化をたのしく生活に取り入れることも、おやつの開発を通してやっていきたいことだったので、関わってくださった方々のおかげでこんなプログラムが実現できてすごく嬉しかったです!

今回の一連のプログラムを一緒にすすめてくれたみなさま、改めてありがとうございました!

管理栄養士の@かなみ さん
横浜こども専門学校(https://www.sanko.ac.jp/yokohama-child/ )の先生や学生さんたち
横浜のインターナショナルスクール『CGKインターナショナルスクール』(https://cgkis.com/ja/ )